どんな姿でも自分の家族は大切なモノだ。それをこの記事は体現している。
獣 医看護師のマーティー・スティーブンスさんが安楽死させられようとしていた雄猫のフランクとルイを引き取ったのは12年も前のこと。ローマ神話に登場する 2つの顔を持つ神「ヤヌス」から、フランクとルイは「ヤヌス猫」と呼ばれており、ギネス・ワールド・レコーズは「世界一長寿の2つの顔を持つ猫」として正 式に認定し、その2012年度版に記載することを決定したという。
フランクとルイの飼い主は12年前、安楽死させようと当時スティーブン スさんが勤務していたタフツ大学獣医学部カミングス校にやって来た。しかし生後わずか1日のフランクとルイを見たスティーブンスさんは、専門家に「期待し ない方がいいよ」と言われながらも引き取って育てることを決意したそうだ。
“ヤヌス猫”はほとんどが生き残れないと言われており、口蓋裂 などの先天的欠陥のため母親のお乳を飲むことが困難で、結果としてゆっくりと餓死してしまったり、ミルクが肺に入って肺炎になったりして死んでしまうケー スがほとんどとのこと。鼻は両方とも機能しているが、下あごが無いため口は片方だけ機能している。また、真ん中の目1つが見えておらず、まばたきすること もできない。このため、目を閉じていても何かを凝視しているように見えるという。
「毎日フランクとルイが生きていることを神に感謝しながら育ててきました」とスティーブンスさん。引き取って育てることについて職場の同僚に「フランクとルイだけじゃなく、君のためにもならないと思う」と言われたこともある。
「それでも彼女はあきらめず、ずっと猫の側に立って支え続けたのです。本当に良かったと思います」とカミングス校のアルメル・デラフォルカデ准教授はコメント。
「お おらかな性格で人間を怖がりません。人なつっこくて猫と言うよりは犬に近い感じですね。すぐに車に飛び乗るので、車でお出かけするのが大好きなようです」 とスティーブンスさん。さらに彼女は、「散歩していると、可愛い猫だと思って人々が寄ってくるんですよ。笑顔を浮かべて『なんて美しい猫なの!』なんて 言って手で撫でるのですが……フランクとルイの顔を見ると、直ぐに皆さんギョッとした表情に豹変するんです」と笑いながら話した。
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